ブログカテゴリー: ラボより

皆さん、こんにちは。
胚培養士の岸田理英です。
クリスマスも過ぎ、今年も残りあとわずか。
皆さんはどんな一年でしたでしょうか?
私は…今年もよく食べ、よく飲み、よく肥えた一年でした…。
▲ 今年のクリスマスディナー ▲

さて、今年最後のラボからのご挨拶を務めるにあたり、何を書いたらいいかな~と考えておりました。
患者さんの中には、私たちとの接点がまだあまり無い方もいらっしゃると思います。
私たち胚培養士は、主に体外受精や顕微授精などの治療に進まれた患者さんにお会いすることが多いのですが、それでも、医師や看護師、受付スタッフと比較すると、お顔を合わせる機会はとても少ないですよね。

そんな私たちがとても大事にしていることの一つに、
患者さんへの『お名前確認』があります。

当クリニックでは、様々な場面でお名前確認、ご本人様確認をさせていただいていますので、患者さんにとってはわずらわしく感じることもあると思います。
いつもご協力ありがとうございます。

では何故、胚培養士にとってお名前確認が重要なのでしょうか。
もちろん、最も大事なことは絶対に患者さん間違いをしてはいけないということです。

しかし、もう一つ、大事なことがあります。

患者さんのお顔を見て

『これから、この方の卵子・精子を自分たちはお世話するんだ』

という意識です。

患者さんの精子や卵子、受精卵は、患者さんからの大切な預かりものです。
「お顔も知らない相手」では、お世話をするときの気持ちにも緊張感が無くなってしまいます。

この『意識』は、先輩から教わるものではなく、胚培養士としての責任と自覚から自然に生まれてくるものだと思っています。


。。。。若干、気障で気恥ずかしいことを書きましたが。。。。。
来年も、私たち胚培養士は皆さんの力になれるよう、精進していきたいと思います!

それでは、佳いお年をお迎えください。

▼ 全然関係ないですが、私の癒しです。▼
こんにちは。培養士の結城です。
先日、福島で行われた、第55回東北生殖医学会総会・学術講演会に
参加してきました。
当院からは2名の培養士が発表しました。
福島県には訪れたことがありますが、福島市で降りるのは初めてでした。
学会が行われたコラッセふくしまでは、最上階に展望台があり、
山々を眺めながら美味しいランチを頂きました。新幹線ですぐ着く距離なので、
気軽に観光できそうだなと感じました。

発表内容は新しい精子調整用のメディウムと、
現在使用しているメディウムとの比較検討についてでした。
メディウムは様々なメーカーによって開発されていて、それぞれ特徴があります。
今回新しく使用し始めたものはPhがアルカリ性で、
体内での受精時の環境を再現することを目的に作られたそうです。
今回の検討ではどちらとも同じくらい、運動精子を集めることが出来ました。
メディウムの種類によって、運動精子の回収率や、
受精した後の卵の成長が変わることがあるとのことですので、
より良いものを使いたいと考えています。
もう一つの発表は、受精卵の第一卵割についいてでした。
受精卵が一つの細胞(1cell)から、二つの細胞(2cell)に分かれることを
第一卵割と言います。
この時、均等に分かれる場合と不均等に分かれる場合があります。
第一卵割で均等に分かれた受精卵は、
その後の発育が良好であることが分かりました。
第一卵割を見るためには、タイムラプスインキュベーターに入れる必要があります。
タイムラプスインキュベーターとは、一定時間置きに一つ一つの卵の写真を撮り、
動画の様に観察できる培養器のことです。
今後のエンブリオチェックの際に、移植胚の決定や凍結胚の決定に役立つことを
期待しています。
こんにちは。
医療技術部・胚培養士界のナナフシこと菅野です。

11月16日・17日に山口県で開催された日本生殖医学会に参加してきました。
当院からは、理事長、野田医師が参加し、泌尿器外来の菅藤医師、小林医師、培養士の山田、菅野が講演・発表してきました。
その中でも培養士の発表演題について紹介します。

『前核の出現消失時間が胚盤胞発生に与える影響』
(発表者:山田)

普通、受精卵は培養器の中で育てている為、発育をずっと見ていることができません
タイムラプスインキュベーターは、受精卵を育てながら、15分毎にカメラで撮影しているため、動画のように受精卵の発育を観察することができます
そのため、ひとつひとつ違う受精卵の発育具合を見ることが出来ます。
今回は、精子と卵子が受精する際に現れる【前核】という合図を見て、発育の良し悪しがあるのか見てみました。
すると、受精卵から着床寸前の胚盤胞という段階に発育するものと、しないもので前核(受精の合図)の出現時間や消失時間に違いがありました。
そのため、前核を詳しく見ることで、その受精卵が胚盤胞まで発育する可能性が高いかどうか予測できるかもしれません。

原精液所見が基準値以下の場合c-IVF(体外受精)は可能か』
(発表者:菅野)

通常の体外受精(c-IVF)は、精液を調整した後、元気な精子が多く集まらないと行えません
また不妊症の原因は、女性・男性に同じくらいの割合があり、男性不妊症では、体外受精の成績が下がってしまうとの報告もあります。
多くのクリニックでは、精液検査の時に世界保健機関(WHO)の正常精液所見を基準にして、男性不妊症と判断しています。
でも、この基準値以下だと本当に体外受精が行えないのか検討してみました。
結果として、程度にはよりますが、男性不妊症であっても体外受精の成績は下がらない事が考えられました。

今回は山口県開催!ということで、スタッフたちからフグ食べれるじゃん!!
と言われ期待に胸を膨らませて行ってきました。
しかし、一日中学会に追われておいしいご飯を食べる余裕も無く、
学会から出されたお弁当の冷た~いフグの唐揚げを食べて『ヨシッ!フグ食べた!』と納得して帰りました(笑)
せめて同じ部署のスタッフには、フグを食べさせたい!と思い、お土産にフグを買って仙台へ帰ったのでした。



・・・・・・・・フグせんべいですけどね(笑)

皆様、ご無沙汰しております。
胚培養士の山田と申します。

前回のブログは約1年前の投稿となりました。
次回は気楽にプライベートなことを綴ろうと思っていましたが、
日本IVF学会について書こうと思います。

9/30~10/1にかけて第20回日本IVF学会学術集会が仙台で開催されました。
当院の吉田理事長が大会長となり、スタッフ一丸となり取り組んで参りました。

そんな中、私も一般演題に申込み、発表をしました。
吉田理事長が大会長となっていたので「演題が集まらないと寂しくなるなぁ~」と、張り切って2題演題を出しました。
結果的に、演題は集まりましたが 笑

①検卵時における培養液中の温度変化について

我々、胚培養士は医師が採取してきた卵子を探すのですが、
いかに体内環境に近づけるかが重要であります。
もちろん、胚を培養している時も同じことであります。
体外に取り出すことは、温度や気相の変化が生じます。
この変化は、卵子や受精卵にとって負担が掛かってしまいます。
そこで、いかに体内温度をキープすることができるかに着目し、発表を行いました。

②酸化ストレスがマウス体外成熟培養の成熟率とミトコンドリアクラスターに及ぼす影響

基礎研究として、東北大学大学院農学研究科にて行ったものを発表しました。
胚を培養する時、酸化ストレスが掛かってしまいますが、
年齢を重ねることも、体自身に酸化ストレスが掛かります。
そこで、体自身に酸化ストレスが掛かった未成熟卵子は、
培養方法によって、どのように変化するのか発表を行いました。

そして、大変嬉しいことに基礎研究が
最優秀演題(柳町賞)に選ばれました!
学会時には運営スタッフとして携わっていたので、授賞式の時には、
学会2日目ということで、学会スタッフポロシャツで表彰状等を受取ることになりました
もちろん、初日の演題発表している時はスーツでした!

我々、胚培養士の業務はまだまだ改善する所があり、
患者さまからお預かりした卵子、精子、受精卵を
いかにストレスなく管理することが重要です。
ほんの些細な事でも、不可逆的なこともあるので、気を付ける必要があります。
また、生殖補助医療技術は基礎から応用されている技術でもある為、まだまだ基礎的な研究が必要だと考えられます。
今後も、少しでも患者さまのご期待に添えるよう励んで参りたいと思います。

次回こそは、“私と宮城県”をテーマに、フランクなブログを書きたいと思います。

お楽しみに!!

9月3日に東京で行われた、学会に参加してきました。

この学会は基礎研究を中心としているため、
iPS細胞や、クローンのお話など、普段の生活では耳にしないようなお話を聞いてきました。
難しすぎて、意識がなくなりそうでした・・・。

学会の中で、着床についてのお話がありました。
皆さん「インプランテーションウィンドウ(着床の窓)」
という単語、聞いたことありますか?
内膜が受精卵を受け入れやすくなる時期を言い、
インプランテーションウィンドウが開くときに移植をすることで妊娠が成立します。

では、「いつごろインプランテーションウィンドウが開くのでしょうか?」
着床についてはいまだに解明されていない点が多く、
特に問題がないのに何度移植しても妊娠に至らないこともあります。

その原因のひとつとして、移植日とインプランテーションウィンドウが合わないからではないかとスペインの病院より報告されています。


近年、endometrial receptivity analysis:子宮内膜着床機能検査
通称ERA(イラ)という検査方法が開発されました。

子宮内膜組織を採取し、遺伝子を解析することで、
自分のインプランテーションウィンドウがわかる方法です。
この検査により、自分にとって最適な移植日の見当がつきます。
ですがあくまでも、「インプランテーションウィンドウがわかる」検査です。
この検査をしても、残念ながら必ず妊娠できるわけではありません

ですが、インプランテーションウィンドウを判断する検査のなかでも
ERAは高い精度を誇っています。

が、しかし…検査費用が高額……!これが最大の問題点かもしれません。

このように、不妊治療は日々研究が行われ、改善・進歩していっているのです。

胚培養士 馬場
胚培養士の菊地です。

雨ばかりの印象が残ったまま、あっという間に夏が過ぎ去り、
夜はすっかり涼しくなってしまいましたね。
すっかり遅くなってしまいましたが、7月に鳥取で開催された『日本受精着床学会』にて当院から2題発表をしてきました。

私は、当院で取り組んでいる、
IVM(卵子の成熟過程から体の外で約1日培養する方法)の改良法について
発表してきました。
学会で興味のあった発表として、卵子の染色体異常の原因を探る内容でした。
卵子や精子にも“染色体”があり、それらが合わさって受精卵になる際や、
受精して細胞が分裂する際に、この染色体がきちんと分かれ(分離)ていかないと、どちらかの染色体が多かったり少なかったりする“染色体異常”となり、
受精卵の発育停止や流産の主な原因と言われています。
ヒトの卵子は、他の動物種に比べて染色体異常が起きやすいといわれていますが、
それはヒトの卵子が、皮膚などの体細胞のなかで最も大きい(直径0.12mm)
ことも影響しているようです。
まだまだ詳しい機序は明らかになっていませんが、
染色体異常が起きにくくできれば、もっと成功率も高くなるかもしれませんね??!!

その他にも、サプリメントにもよく含まれている
“抗”酸化物質であるL-カルニチンを、
培養液に加えると受精卵の発育や質が良くなったといった内容など、
たくさん情報収集してきました。


鳥取は最高気温37℃と灼熱の猛暑日でクラクラする一方で、
会場内はエアコンがとても効いており、半袖で体中が冷えてしまい、
それだけで体力が消耗してしまった気がします。
学会前日にお休みをいただき、
CMで有名なベタ踏み坂を通って高速で島根県の出雲大社へ行き、
帰りは水木しげるロードを探索してきました。
出雲大社はただの縁結び神社というだけでなく、
IZUMOという精子と卵子の融合に関わる精子頭部にあるタンパク質
(2005年に大阪大の岡部教授らが発見し命名)の名前の由来でもあります。
卵子と精子を結びつけるという機能を、
縁結びのご利益で知られる出雲大社にもじったそうで、
体外受精や顕微授精でお互いを合わせる培養士としてとても感慨深いものがあり、患者さんお一人お一人の願いが叶えられるようにと、改めて気が引き締まる思いでもありました。


参加者が1200人にも及ぶ学会でしたが、主催の鳥取のクリニックの方々の温かい歓迎や、山陰地方の素敵な雰囲気におもてなししていただきました。

さて、今月末には日本IVF学会が、日本で初めて体外受精が成功したここ仙台で開催され、当院スタッフは最後の準備に追われております。
全国の施設の方々におもてなしをするにあたり、仙台に住んで10年以上となる自分でも、まだまだ知らない仙台の魅力にたくさん触れられた気がします。
たくさんの方に仙台の良いところを見て感じていただけたら幸いです。
胚培養士の佐藤です。
6月2-3日に日本卵子学会に参加してまいりました。
今回の開催地はなんと沖縄県!
前々から行きたいなぁ行きたいなぁと言い続けた結果
参加できることになりました(笑)
初! 沖縄!!に浮かれ過ぎず、きちんと発表してまいりました。
証拠写真です↓↓ 凍結精子を用いた際の培養成績と臨床成績について発表を行っています。

真面目しか取り柄の無い、シャイな私が一生懸命発表しています。
いやぁ健気ですねぇ。
画像からいじらしさが溢れ出ていますね

さて、今回はもう一つ目的がありました。沖縄のクリニックへの見学です。
(もちろん仕事ですよ!転職の為とかではありませんよ!!)
リゾート感満載のクリニックで一見の価値ありとのことなので、当院の理事長ともう一人の培養士と共に行ってきました。 ここはクリニック?ホテル??!!という雰囲気で感動でした。
さらにケーキもご馳走になりました!
大きい声じゃ言えませんが…履歴書持参すれば良かった(笑)

仕事の後は…遊び!!! だと最高ですが、那覇市周辺をウロウロして終わりでした。


夜な夜な国際通りをほろ酔いで歩いて、そこら辺のお店の人としゃべって色々買ってきました。(買わされた…?)


普段は、の私ですが、

お酒が入ると社交的になるようです。
沖縄料理とオリオンビールが美味しかったのでついつい…笑
しかし!
私としたことが!!
泡盛と海ブドウを飲み食べ損ねました(´Д⊂ヽ

おっと…
学会の参加報告というより沖縄旅行記になりそうなので、ここらへんで終了します。
ではまた機会があれば登場します。

胚培養士 佐藤
みなさん、こんにちは。胚培養士 & IVFコーディネーター の岸田理英です。
去る6/2(金)に『日本不妊カウンセリング学会』が東京で開催され、参加&発表してきました。

この学会では、患者さんへの心のケアサポートを中心に、患者さんへの治療内容の説明方法や治療を進めていくうえでの心の変化などについて、全国各地の施設で取り組んでいることを発表し、学んでいくことを目的としています。

『学会』というと堅苦しいイメージかもしれませんが、こちらの学会では患者さん本人の参加も多く、患者さんの立場からの質問や意見なども見られる学会です。

私が発表してきた内容は、昨年11月からスタートした、採卵3日後来院時に、医師との診察前に胚培養士から患者さんの受精卵の発育状況を説明するようになったことで、患者さんの治療に対する知識が深まっているかどうかを検討した内容でした。

説明を開始した時期数ヶ月間、患者さんにはアンケートのご協力をいただいており、なんと、アンケートの回収率は100%でした!

ご協力ありがとうございました!!

アンケートでは初回体外受精の治療スタート前に受けていただいているIVFセミナーの内容だけでは、治療内容をしっかりと把握することはなかなか難しいことが浮き彫りとなり、治療が進むタイミングに合わせた説明が必要であることが分かりました。

当院では以前から胚培養士による患者さんへの説明を積極的に行うようにしてきましたが、全国的には胚培養士が説明を実施している施設は多くありません。
そのせいもあり、発表の後には胚培養士から「自施設でもやりたいと思っているのですが…」と、説明を行うにあたってのポイントなどを質問されました。

 患者さんにとっても、実際に自身の卵子や精子をお世話している胚培養士の顔が見えないのは不安があると思います。
また、私たち胚培養士も、患者さんの名前と卵子・精子しか知らない…という環境は決して良いとはいえないと考えています。

お互いに『 顔 』の見える環境にいることが、安心と信頼に繋がっていくのではないでしょうか。

今後もまた、より分かりやすい説明を目指していくために、患者さんにはアンケートという形で意見をいただくことがあると思います。
そのさいには、ご協力よろしくお願いいたします!

 岸田 理英

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A-PARTに参加して

こんにちは。
医療技術部・胚培養士の菅野です。

3月19日に東京で開催されたA-PART学術講演会に参加してきました。
当院からは、理事長が講演を、私がポスター発表を行い、
共にIVM(in vitro maturation)について報告してきました。

IVMについて…
体外受精を行うため、通常の採卵では、受精することができる成熟した卵子を採ってきます。
しかし、多嚢胞性卵巣症候群などで、
通常の採卵のように注射をたくさんしてしまうと、
採卵の最大リスクである卵巣過剰刺激症候群(OHSS)となる可能性の方もいらっしゃいます。
そこでIVMの登場です。IVMでは発育途中の未成熟な卵子を採ってくるので、
注射による卵巣への刺激を少なくしてOHSSリスクを低くすることができます。
採れた卵子はまだ受精することができない未成熟な卵子であるため、
お腹の外で培養し、受精できるように成熟させてあげなくてはなりません。

この技術を IVM(体外成熟培養)と言います。

しかし、お腹の外できちんと成熟させるのは、まだまだ難しく、
改善するところがたくさんあります。
当院では、IVMの成績改善に積極的に取り組んでおり、
今回、理事長は、『これまでのIVM改善への取り組みや成績』について講演し、
私は、2015年より新しく取り入れた『 ES-IVM 』という方法についてポスター発表を行ってきました。

ポスター発表では、発表者の中から優秀な演題に対し、奨励賞が送られます。
そして今回

なんと驚き

なんと

なんと

私の発表が選ばれました!

これも、理事長をはじめ、培養室主任、副主任、ラボスタッフ皆様のおかげと
私の大きな努力で獲れた賞かと思います!

…失礼しました 笑

これを励みに、これからも仕事に取り組んでいきたいと思います。

学会の帰りは、新幹線の時間ギリギリで何も買わずに乗り込みました。
すると発車するや否や隣のサラリーマンがおつまみ片手にビールを飲み始め、独りで宴が始まりました。
夜遅い時間、賞も獲ることができ、調度よく2本の缶ビールもあったため、
自分も宴に参加し祝杯をあげ、夢について語り合いました…


…と、そんなことにはならず、窓から見えるトンネルの暗い景色と
漂う燻製いかの香りに哀愁を感じながら、歯を食いしばって眠るのでありました。

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ART生涯研修

こんにちは
医療技術部の馬場です。

3/4、3/5 に東京で開催されたART生涯研修に参加してきました。

3/4 のART生涯研修は、実技的な講習会で、こちらには講師として当院の医療技術部主任が参加しました。

小さな病院では培養士が少ないことが多く、他の培養士の顕微授精や凍結・融解の技術を見たり、習うことが少ないため、 このような研修会を開催し、みんなで技術向上を目指そうというものになります。

3/5 は講演会でした。理事長先生が会長を務め、当院では、医療技術部の菊地主任、看護師の大村副主任、培養士の馬場が参加しました。英語での講演もあり、同時通訳してくれるものの、両方の声が聞こえてきてどちらを聞けばいいのだろう状態…。ですが勉強になりました。

今回の講演で、世界のART動向についてのお話がありました。
当院のIVFセミナーを受けた方はもうお分かりかもしれませんが、 世界で一番ARTを行っている国がどこかご存じですか?

人口が多い中国?アメリカ?
経済的な支援が整備されているヨーロッパ??

…正解は、『 日本 』なんですよね。

2014年までにARTで誕生した子供は、なんと431,626人!
20人に1人はARTで誕生したお子さんになります。

えっ!アメリカじゃないの?と驚く方もいるかも知れません。
理由は、アメリカは治療費が高額

そのため治療を行う方って日本に比べると少ないのです。

もう一つの理由は、日本は晩婚化の影響などでARTに進む方が他の国よりも多いためです。 なので、一番治療を行っている国は『日本』なのです。

国ごとに倫理観や、宗教など、異なることもありますが、
新しい技術や、より妊娠率を高くできるような技術はお互いに取り入れていきたいですね。