患者さまの声

患者さまの声

患者さまからのお便りをご紹介します

当院の前身である吉田レディースクリニックの頃から患者さまにお寄せいただいた、貴重な治療体験談です。これから治療を考えている方、また現在がんばって治療されている皆さまにとって、きっと励みになると思います。

テーマ:

精液検査で夫の原因がみつかり、MD-TESE、そして4回の移植…

私たち夫婦が結婚したとき、私19歳、旦那が27歳でした。
結婚する前から子供が欲しくて、すぐに妊娠できますようにって毎月願ってました。
地元の産婦人科にも行って、私だけ少し調べたりもしました。
だけど何ヶ月経っても妊娠しない…結婚する前からなのでもう1年以上たってる…。
不安になって、勇気をだして不妊治療専門病院を調べて、予約の電話をしました。
初診は2ヶ月待ちで、予約をとれた日がなんと結婚1年記念日でした。
そして、20○○年の1月から吉田レディースクリニックに通い始めました。
初診は、夫婦で行きました。
いろいろ調べて、私はとくに問題なく安心しました。
けれど、タイミングを何回かとってもやっぱり妊娠しない…。
不安でいっぱいでした。
でもタイミング法でだめなら、人工授精で妊娠できたらいいなぁと思っていました。
そして、病院に通い始めて3ヶ月後に旦那の精子検査をしました。
結果が分かるまでドキドキして怖かった。もしかして…って不安な思いが多く、でも絶対大丈夫!と自分に言い聞かせたりしました。
結果は無精子症とのこと。旦那が1番ショックで辛いのに、私は涙をとめることができませんでした。旦那の顔を見ることができなかった。
これからどうすれば?私たちの赤ちゃんはできないの?すごく辛かった。
そしてその後もいろいろ調べて、旦那はクラインフェルター症候群ということが分かりました。もしかしたらそうかもねって夫婦で話していたので、冷静でいられました。
手術で精子がとれれば、子供を授かるチャンスがある。
そのMD-TESEという手術で精子がとれる確率は60%と言われました。
手術の日まで旦那はお腹に自己注射。怖がってたけど、頑張って注射してもらいました。
そして手術当日。私は子宝のお守りをもってずっと願ってました。
どうか見つかりますように、成功しますように…と。
2時間の手術中、ずっと1人で何回もお願いしていました。
そして手術は成功!精子が見つかって本当にうれしかった。
安心と嬉しさで、泣きながら先生に「ありがとうございました」と言いました。
次は私が頑張る番!!と嬉しく思いました。不妊治療を続けることができる嬉しさ、感謝の気持ちでいっぱいでした。たくさん痛い思いをして頑張ってくれた旦那、ありがとう。
それから私は初めての採卵をして、移植2回しましたが、2回とも陰性でした。
1回で妊娠できると思ってたから、すごくショックで泣きました。
不妊治療はお金がかかることです。早く赤ちゃんほしくても何回も続けて移植することはできなくて…私は少し治療を休むことにしました。
そして少し働こうと思い、午前中だけのパートをしました。
それから治療を休んで半年がたち、3回目の移植をしました。
判定日当日、病院に行く前に不安から「もうまた絶対ダメだから行きたくない!」と旦那にあたってしまいました。何の症状もなかったし、あまり期待はしないほうがいいと思ったんです。
そして夫婦で結果を聞きにいくと…なんと妊娠していました!!
初めて着床したんだ…と思い、嬉しさと驚きでいっぱいでした。
…けれど7週で稽留流産してしまいました。
プラスの線も薄くて、HCGの値も少なかったし、先生にもしかしたらそういう可能性もあると言われていたけど、ショックすぎて泣きました。
初めて妊娠できてすごく嬉しかったから、天国から地獄におちた気分でした。
その後すぐに手術をして、2周期あけてかた2回目の採卵をしました。 
採卵をして凍結できた受精卵は9個でした。旦那の凍結精子をすべて使ったので、私たちの卵ちゃんは前回の卵ちゃんも含めて全部で10個。
受精卵の数に限りがあるから、大切にしようと改めて強く思いました。
運動不足はダメだと思い、ウォーキングをしたりもしました。
そして4回目の移植。初めてのSEET法で、戻した卵ちゃんはグレードが良くて嬉しかった!
毎回判定日までの2週間はすごく長く感じます。
病院に着いて、呼ばれるまでずっとドキドキで…「プラスでした」と言われた瞬間、涙がボロボロこぼれて声がなかなか出ませんでした。
嬉しくて…うれしくて…。
今回はプラスの線もハッキリと濃くでてたみたいで、自信がもてました。
HCGの値もOK。順調に赤ちゃんは育ってくれて、8週目で吉田レディースクリニックを卒業できました。

不妊治療をしてから2年2ヶ月、本当にいろんなことがありました。
私たち夫婦の遺伝子をもつ子供が授かれないのかなと不安に思ったことや、金銭面での夫婦ゲンカ、スーパーやお店などで妊婦さんを見るとうらやましくなってしまう気持ち。不妊治療は精神的にも肉体的にも金銭的にも大変なことが多いです。
でも私たちは不妊治療を通して、夫婦の絆がより強くなった気がします。赤ちゃんを授かった時の喜びは人一倍です。奇跡ってあるんだな、頑張ってれば願いはかなうんだなと思いました。この時代に生まれていなかったら、私たちは赤ちゃんを授かるチャンスもなかった。旦那の手術が成功したから治療できたことの幸せ。
私たちは、優しくて心強い吉田レディースクリニックの先生、看護師さん、培養士さん、事務員さん、家族、周りの支えがあってここまでこれました。全ての方々に感謝の気持ちでいっぱいです。そしてお腹に宿ってくれた赤ちゃんに「ありがとう」と言いたいです。
絶対に元気な赤ちゃんを産みます。大切にします。
今、不妊治療をしている皆さんにかわいい赤ちゃんが授かりますように。