皆さんこんにちは。培養士のRです。
毎年1年の最初の学会は、
胚培養士が集う「日本臨床エンブリオロジスト学会」になります。
「エンブリオロジスト (Embryologist)」とは「胚培養士」の英名です。
ちなみに、「Embryo」は「胚(受精卵)」の意味があり、
私たちは「Embryo(胚)- logist(~の専門家)」ということになります。
当院からは私の他に培養士Nも参加、発表してきました。
私は受精卵の異常分割についてさらに詳細検討を行った結果を、
Nさんは受精卵を融かす際の新しい培養液の効果について発表してきました。
胚培養士は皆さんの受精卵をお世話するだけではなく、
より多くの方が妊娠できる受精卵を育てるために、どうしたらいいのかを日々考え、
データをまとめています。
そして…
私の発表が大変光栄なことに「最優秀演題賞」に選ばれました!
さて、今回の学会で行われた教育講演の内容を少しご紹介します。
演者は、東京リプロダクティブカウンセリングセンターの平山先生で、
生殖医療専門の心理カウンセラーとしてご高名な先生です。
今までにも多くの講演を聞かせて頂いていますが、
胚培養士に特化したお話は初めてでした。
当院では、体外受精の治療が始まると、受精卵の説明は胚培養士が担います。
実は、このように日常的に胚培養士が患者さんに説明をする光景は、
全国的にも多くありません。
胚培養士の多くは「説明」に対する何かしらの「トレーニング」を
受けたわけではないので、決して説明がうまいわけではありません。
講演の中で平山先生は
「うまく話そうとしなくても良いので、一生懸命伝え、
そして患者さんの言葉を聴いてください」
と話されていました。
私たちの話は専門的な内容が多く、
患者さんにとって小難しい話をしていると思います。
説明がうまくない私たちは、できる限り分かりやすく伝えるために、
専門用語を分かりやすい言葉に直してみたり、
見やすい資料を作るようにしたり、
データをまとめてみたり…試行錯誤しています。
「一生懸命伝え」ようと頑張っています。
ただ、患者さんに治療の内容、ご夫婦の受精卵のことを少しでも分かって欲しくて、
科学的根拠に基づいたお話ばかりをしてしまいがちです。
説明をする胚培養士は「言葉を聴く」ことも、
必要なスキルとして身につけなくてはいけません。
最後に…
当院の胚培養士は
『受精卵を育て』 『データを見て考え』
『学会で知見を得て』 『患者さんに説明をする』
何足もの草鞋を履いて、ひとりでも多くの患者さんに妊娠・出産して欲しいと、
日々精進しています!




