tel:022-791-8851 お問い合わせ 英語へ変換

患者さまの声

スタッフブログ

こんにちは。培養士の結城です。
先日、福島で行われた、第55回東北生殖医学会総会・学術講演会に
参加してきました。
当院からは2名の培養士が発表しました。
福島県には訪れたことがありますが、福島市で降りるのは初めてでした。
学会が行われたコラッセふくしまでは、最上階に展望台があり、
山々を眺めながら美味しいランチを頂きました。新幹線ですぐ着く距離なので、
気軽に観光できそうだなと感じました。

発表内容は新しい精子調整用のメディウムと、
現在使用しているメディウムとの比較検討についてでした。
メディウムは様々なメーカーによって開発されていて、それぞれ特徴があります。
今回新しく使用し始めたものはPhがアルカリ性で、
体内での受精時の環境を再現することを目的に作られたそうです。
今回の検討ではどちらとも同じくらい、運動精子を集めることが出来ました。
メディウムの種類によって、運動精子の回収率や、
受精した後の卵の成長が変わることがあるとのことですので、
より良いものを使いたいと考えています。
もう一つの発表は、受精卵の第一卵割についいてでした。
受精卵が一つの細胞(1cell)から、二つの細胞(2cell)に分かれることを
第一卵割と言います。
この時、均等に分かれる場合と不均等に分かれる場合があります。
第一卵割で均等に分かれた受精卵は、
その後の発育が良好であることが分かりました。
第一卵割を見るためには、タイムラプスインキュベーターに入れる必要があります。
タイムラプスインキュベーターとは、一定時間置きに一つ一つの卵の写真を撮り、
動画の様に観察できる培養器のことです。
今後のエンブリオチェックの際に、移植胚の決定や凍結胚の決定に役立つことを
期待しています。