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ビタミンCについて

皆さんこんにちは、看護部です。

宮城県の紅葉の見頃が若干過ぎ、各地で初冠雪が報道されています。紅葉に薄ら積もった雪もなかなか味がありますね。秋と冬が入り混じった、今しか感じ取れない風情を楽しみましょう。

ところで、医師よりビタミンCとビタミンEを一緒に摂取するように言われた方もいらっしゃると思います。そのことについて患者様より質問を受ける事があります。
今回は、ビタミンCについてお話して、次回に「ビタミンE」と「ビタミンCとビタミンEの相乗効果」についてお話したいと思います。

ビタミンCとは、水溶性ビタミンの一つでオレンジ果汁より発見されました。ストレスや老化から身体を守る抗酸化作用があります。活性酸素により病気や老化が進行しますが、ビタミンCは活性酸素を消去する力を持っています。卵子の老化に対しても例外ではありません。
ビタミンCの一日の摂取推奨量は100㎎です。一日1000㎎以上摂取しても吸収量が50%以下になります。
平成30年国民健康・栄養調査の一日摂取量の平均は97㎎ですが、20~30代は70㎎台と不足している現状です。
ビタミンCは水溶性ビタミンであり余剰分は尿と一緒に排泄されるため、広い摂取範囲で安全と考えられ過剰症はないとされてきました。しかし、近年、過剰症による虚血状態により、組織や細胞中の酸素濃度が低下した場合は、活性酸素を産生し、細胞死を引き起こす可能性が示唆されています。
通常の食事摂取による過剰摂取による健康被害の報告はありませんが、サプリメントを併用する際は注意してください。
ビタミンCは、水に溶けやすく熱に弱いため、生で食べた方が良いと言われ、生野菜を意識して摂取している方も多いと思います。しかし、生野菜はそのまま摂取しても有効成分はほとんど吸収されないという研究結果があります。その理由は、野菜は細胞壁で守られているため、細胞壁を壊さないと有効成分が外に出られないからです。
そこで、摂取時のポイントとして、①加熱②微生物で発酵(漬物等)③酸でpHを変える(酢の物等)の三つが挙げられます。
①については、水に溶けやすいのを利用し、野菜スープにすることで、ビタミンCが溶け込んだ汁ごと摂取するのが良いとされています。ビタミンCが熱に弱いというのは迷信であり、実際は強いという研究結果があります。
①~③を参考に工夫して上手にビタミンCを摂取できるといいですね。

これからどんどん寒くなっていきますが、温かい野菜スープやお鍋等からビタミンパワーをもらい元気いっぱいお過ごしください。