ブログカテゴリー: ラボより

皆さんこんにちは。培養士の岸田(理)です。
培養士の1日のご紹介は、今回で最終回です。
まだご覧になってない方はこちらから↓
知られざる培養士の1日 ~第1回~
知られざる培養士の1日 ~第2回~


14:00~17:30

★受精卵の凍結★

受精卵の状態によっては、午後に凍結する場合も。

また、培養3日目の来院は午後にもあるので、午後に凍結が決まる場合もありますね。

 

★患者さんへの説明★

午前中と同様、依頼があればいつでも駆け付けます!!

午後のほうが来院しやすい患者さんも多いので、説明は午後に多いときもありますね。

★体外受精の終了★  15:00頃~

精子と卵子のお見合いを終了させ、卵子の状態を確認!

★受精卵の観察part 3★

タイムラプス培養器、という特殊な培養器があります。

15分毎に受精卵に負担がかからない方法で写真を撮って、それをつなぎ合わせてPC上で動画のようにして見ることが出来る培養器のことです。

この動画の確認を行い、受精の状態や、成長していく過程、時間などの詳細を確認・記録しています。



★精子調整★

午後も人工授精や精液検査はありますので、時間に合わせて調整しています。



★翌日の準備★

翌日の採卵や受精卵融解の準備などがあります。

使用する器具類全てにお名前を書いたり、培養液の種類を書いたりと、実はとても大変…。

長い時には1時間近くかかるときもあります。



17:30~

★レスキュー顕微授精★

体外受精を終了した卵子に受精兆候があるかどうか、最終確認をした後、レスキュー顕微授精を行うのは、大体これくらいの時間になります。

 

 

…というのが、ざっくりした私たちの標準的な1日です。

この合間を縫って、患者さんへの説明時に使用する説明用紙や、データの作成なども行っていたりします。

2階廊下には培養室を覗ける窓があります。待ち時間などに、覗きにきてみてください。

帽子にマスクの人々が、皆さんの卵子と精子、受精卵を大切に大切にお世話しています。

皆さんこんにちは。培養士の岸田(理)です。
前回に引続き、培養士の1日をご紹介します。

第1回をまだご覧になってない方はこちらから

知られざる培養士の1日 ~第1回~

9:00~12:30
★精子調整★
採卵の患者さんはもちろん、人工授精や精液検査、精子凍結など、精子調整の担当培養士は大忙し!


★患者さんへの説明★
培養士が外来に顔を出すときは、ほとんどが説明のとき!
移植予定の患者さん、培養3日目で凍結時期を決定にくる患者さん、培養が終わって結果を聞きにくる患者さん、採卵後の患者さん…ほかにも、受精卵や移植時のオプションについてなどなど、ドクターや看護師さんからの依頼で説明に顔を出すこともあります。

★受精卵の凍結★
「受精卵の観察part2」で凍結が決まった受精卵を凍結していきます。
また、培養3日目で来院した患者さんがドクター診察後に凍結の指示が出れば、随時凍結していきます。

★メール送信★
採卵翌日の受精結果をメールでご連絡!
凍結結果の連絡も随時行っていきます。

★移植準備と移植★
新鮮胚移植が決まると、受精卵にアシストハッチングを行ったり、移植専用の培養皿に移動したり、写真を撮ったり準備をします。
実際の移植では、培養士が受精卵を移植用のチューブに入れて、患者さんの元に運びます。
★体外受精★ 11:00頃から
受精方法が「体外受精 (精子を卵子にふりかけてあげる受精方法)」に決まると、精子と卵子のお見合いをスタートさせますよ。

★顕微授精の準備★ 12:00~12:30頃
受精方法が「顕微授精」に決まると、採卵した卵子が顕微授精できる卵子(成熟卵)かどうかの確認をします。実際に顕微授精を行うのはこの1時間後くらいになります。

12:30~13:30 Lunch Time (⋈◍>◡<◍)。✧♡

13:30~14:30

★顕微授精★
成熟卵の中に1匹ずつ元気な精子を入れていきます。

最終回に続きます!

 

皆さんこんにちは。胚培養士の岸田(理)です。
暑い日が続きますね。出勤するだけで毎日汗だくになります。

さて、胚培養士は普段あまり外来に顔を出すことはなく、当院2階の培養室で一日のほとんどを過ごしています。
そのため、実は、院内でも謎めいた部署でもあります。
というわけで、今回は、培養士の1日をご紹介しようと思います。

7:30~8:30 (実は1番忙しい!!)
★環境管理★
培養室の温度・湿度や培養器が正常に機能しているか、卵子や精子を扱う場所を温めたり、培養液を準備したり…
朝1番に、培養室の環境が問題ないかしっかりと確認をしています。

もちろん夜中であっても、大事な受精卵が育っている培養器に異常があったときには、培養士にメール連絡がくるようなシステムも備えてありますよ!


★凍結受精卵の融解★
培養室に問題が無いことを確認すると、早速、その日に凍結移植する患者さんの受精卵を融かします。このときに受精卵の融解直後のお写真も撮ります。
凍結受精卵は朝に融かすので、移植のキャンセルやオプションの変更は前々日までにお願いしますね。
でも…もし、当日に急なキャンセルをしなくてはいけなくなったときには再凍結しますからご安心ください。

★受精卵の観察part 1★
前日採卵の受精確認、培養3日目に来院する患者さんの受精卵と移植の患者さんの受精卵を確認します。

★精液検査★
採卵患者さんの精液検査もこの時間に行っています。

8:30~9:00
★採卵★

採卵の患者さんにご挨拶に伺い、採卵が始まります。

★受精卵の観察part 2★
培養5日目、6日目の受精卵を観察して、凍結できるかどうかの判断をします。

「凍結受精卵の融解」と「受精卵の観察part1」は、8:30以降も行っていることが多いです。
おひとりおひとり、絶対に間違いがない様に何度も確認をしながら行っているので、とても時間がかかるんですよ~。

長くなりそうなので本日はここまで。次回に続きます!

みなさんこんにちは。胚培養士の岸田です。

今回は採精室 (メンズルーム) のご紹介いたします。
慣れない環境での採精はなかなかうまくいかない場合がございます。
採精室のイメージを持っていただき、
少しでも抵抗感なくご利用いただければと思います。

エレベーターで2階に上がり左奥側にメンズルームがございます。


お部屋は3室です。
採卵の際など、順番待ちとなってしまう場合がありますのでご了承ください。
ご使用後のお部屋は必ず清掃してから、次の方をご案内しております。
もしも汚れなどが目立つ場合にはスタッフにお申し付けください。


ドアを開けますと、中はこんな感じです。 2~3畳くらいの広さでしょうか。
中に入ってもそんなに圧迫感はないと思います。
各部屋にエアコンがありますので、お好みで設定していただいて構いません。
防音がしっかりしているので、ドアを閉めると音が外に漏れることはほとんどありません。


ゆったりとしたソファに座りますとこんな感じで見えます。
右側に手洗い場がありますので、採取前に手の洗浄と消毒をお願いします。
精子は雑菌が苦手です。
テレビの脇にDVDがございます。
当院男性スタッフが厳選したDVDでございます。
ご自身でDVD (またはブルーレイ)をご用意していただいても構いません。
ヘッドホンをご用意しておりますのでご自由にご利用ください。

採取後の精液容器は、お部屋の並びにある「投入口」の中に提出して下さい。
採精室のご紹介は以上となります。
メンズルームについて、ご不満やご要望がございましたら、 ご意見箱に投書いただければと思います。

さて、たまに院内採取自宅採取ではどちらがいいのか質問を受けることがありますが、 受精率や妊娠率に関して、どちらで採取してもほとんど成績は変わりません。
ただし自宅採取の場合、採取してから使用するまでの時間が長くなってしまうことと、 温度管理 (特に冬場) が難しいことが心配です。
精液中の雑菌による影響や、精液温度低下による精子の運動性の低下を考えると、 院内採取の方が質の良い精子が回収できるかもしれません。
引き続き調査し、新たな情報が見つかりましたらご報告致します。

胚培養士 岸田

こんにちは、培養士の菅野です。
今回は、当院の取り組みについて、少しご紹介します。
当院では、毎年度、成績改善や職員育成の目標を立て、皆様へより良い医療の提供を目指して、毎日働いております。

本年度の医療技術部の目標には、 通常体外受精 (c-IVF)成績アップも一つとして掲げております。
私は、このプロジェクトのチーフマネージャー(自称)をしております。
以前までは、顕微授精 (ICSI)も織り交ぜながら、治療を進めておりました。
通常体外受精は、精子が自分の力で卵子の中に入って受精するため、顕微授精よりも ”より” 自然といえます。
そこで昨年より レスキュー顕微授精 (rescue-ICSI)を導入することで、通常体外受精をメインとした治療方針にシフトしてきております。
体外受精、顕微授精、受精方法については、過去ブログをチェック
↓↓↓
受精障害ってなあに? ~その1~
受精障害ってなあに? ~その2 受精方法の種類~
受精障害ってなあに? ~その3 レスキュー顕微授精~
とっても勉強になりました、ありがとう岸田のアニキ。是非見てみて下さい。


顕微授精は、培養士により精子を直接卵子へ注入するので、成績向上と聞くとイメージしやすいかもしれません。
通常体外受精では、精子が頑張って卵子に入ってくれなくてはいけないため、直接の改善というのは難しいのです。
そのため、今までの成績から『こんなタイミングですると良い成績!!』『こういう精液検査データだとあまり良くないね…』などなど、を見つけ出して、ベストな受精環境づくり、ベストな通常体外受精の適応を探して、精子が受精しやすい環境づくりをしてあげます。
いってしまえば受精コーディネーターというわけです。

医療技術部では、今の成績に満足せず一年間かけて、成績アップで皆様のお役に立てるよう努力していきたいと思います。

c-IVF成績改善プロジェクト チーフマネージャー / 受精コーディネーター (自称)
菅野 (自称)

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ASPIRE 2019参加報告

こんにちは。
胚培養士の山田です。

和暦も令和となりましたね。
今年は大型連休となった方も多かったのではないでしょうか?
皆様はいかがお過ごしでしたでしょうか?

当院も一部は通常診療を実施しました。
そのような中、私は、
第9回アジア太平洋生殖医学会
に参加してきました。5/2(火)に日本を飛び立ち1人で
香港へ。
日本からのフライト時間は約4時間、時差は1時間の為、
時差ボケになることはありませんでした。
欧州だと時差ボケになってしまいます・・・。



近くに居た方にお願いして撮ってもらいました!

私の演題は、
「Acephate prevent with nuclear maturation at in vitro maturation of mouse oocytes」と題して
社会人学生として東北大学大学院に在籍していた時の内容を発表しました。

内容を簡単にご紹介します。
体内に酸化ストレスを受けると、未熟卵子を体外で成熟培養した際、
卵子の成熟率が下がりました。また、体内に酸化ストレスを受けなくとも、
未熟卵子を体外で成熟培養時に使用する培養液に酸化ストレスを与えると、
卵子の成熟率は下がり、さらに卵子の質が低下する可能性が示唆されました。

これはあくまでもマウスでの検討であり、実際に、人の場合を考えた時にあえて酸化ストレスを与えるということはありませんが・・・。

しかし、酸化ストレスを受ける事もあるので、できる限り、取り除くことが大切かもしれませんね。

発表時の座長の先生は、シンガポールとベトナムの先生でした。
私は、決して英語に長けている訳ではない(むしろ劣る)ので口頭発表はかなり不安がありましたが無事(?)に何とか終わることが出来ました。

そして、日本に帰って来れて、ホッとしています。

酸化ストレスは、万病のもとにもなるので、予防することも重要です。
生活習慣・食品生活の改善、サプリメントの摂取など、上手く組み合わせて予防しましょう。

少しでも皆様のお役に立てるよう、
これからも努めて参りたいと思います。




Yours sincerely
Kenichi Yamada

先日、東京で行われた、日本A-PART学術講演会に参加してまいりました。
3月の下旬に行われたのですが、とても気温が低く、桜もまだ咲き始めでした。

以前こちらのブログでも載せていました、第36回日本受精着床学会総会・学術講演会では、外気温の変化が精液所見と体外受精に与える影響について発表してきました。
今回の学会では、その後移植した胚の臨床成績(妊娠率、流産率)について、ポスターで発表しました。

精子は高温や低温に弱く、冬の寒い時期に精液カップを持参すると、精液が冷え、精子の状態や受精卵の成長にも影響を与えるのではないかと考え、検討しました。
冬季(12月~3月)では夏季(6月~9月)に比べ、
精子の運動率(*1)と良好胚盤胞発生率(*2)が低いことが分かりました。
(*1)精子の運動率・・・精液中の動いている精子の割合
(*2)良好胚盤胞発生率・・・細胞の数や密度が良好な胚盤胞に育った割合

この結果をうけて、冬季に精子を持参した場合に、臨床成績(妊娠率、流産率)に影響があるのではないかということで検討しました。
その結果、冬季(12月~3月)、夏季(6月~9月)にIVFを行い、良好胚盤胞を1個移植した場合の妊娠率、流産率に差はありませんでした。

これらのことから、良好胚盤胞になれば、冬季に精子を持参したとしても、妊娠率や流産率に影響をえないことが分かりました。ただし、精子の運動率、良好胚盤胞発生率が低くなってしまうことが分かっていますので、出来るだけ冷やすことなく持って来て頂きたいです。

当院ではSEEDPODという保温器を販売しています。

SEEDPODの中とカップを常温にしてから、精液を採取することで、寒い時期でも精子を冷やすことなく持参することができます。
詳しくは、ブログの体外受精のはなし「精子を冷やさないために」をご覧ください。

4月になりましたが、早く桜が咲くと良いですね。

培養士 結城

こんにちは、胚培養士の佐藤です。
去る1月の12から13日…年明け早々に広島県へ赴き
日本エンブリオロジスト学会に参加してまいりました。


日本エンブリオロジスト学会は名前の通り、胚培養士による胚培養士のための学会です。
今回は学会発表と技術習得(と広島の牡蠣)を目的にはるばる広島へ旅立ちました。

1日目
技術習得の日
他施設のベテラン胚培養士が講師となり、技術を学べる貴重な機会です。
当院でまだ導入していない機材に触り、腕を磨いてきました。
(PIEZO-ICSIいつでも導入できますよ!理事長!)
さらに、他施設での培養方法等、当院で参考に出来ることがあればと、
講師の培養士にやたらと質問してきました。 (話してないと寝そうになったから)

2日目
発表の日
今回は受精卵の異常分割について発表してきました。
異常分割とは、受精卵の細胞分裂のエラーです。
簡単に言うと、移植する受精卵を選ぶ際に役立つかもしれない情報です。
ここ半年くらいで、患者さんに還元できるようになり、解析した甲斐がありました。
(ACがどうのこうのと説明された方もいらっしゃると思います)

実は、今回は優秀演題の候補に挙がっており、これまでにないほど緊張しました。
(出発前に散々プレッシャーかけてきた、諸先輩方のせいといっても過言ではない)
なんとか発表を乗り切り、優秀演題の賞を頂きました。

緊張から開放され、牡蠣と地酒で祝杯をあげ、〆にお好み焼きを堪能しました(一人で)


3日目
観光の日
職場へのお土産品は3秒で選び(自分用のお酒を吟味したため時間がない)、さっさと尾道へ遠出して観光へ。
(深酒による寝坊で電車までの時間が10分しかなかった)
そして脱獄で話題になった向島でサイクリングを楽しんできました。(一人で)
泳げない私でも強い気持ちがあれば、泳いで渡るだろうなという絶妙な距離でした。
広島県のご飯は美味しく(お好み焼き・柑橘類がめちゃうまい、牡蠣は松島の方がすき)、
町並みや海がきれいでした。 (観光地なのによそ者にドライなのも乙である)
定番の宮島は以前行ってとても素敵でした。(宮島ビールとアナゴがうまい)
GWの予定が決まっていない方は是非。

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知られざる院内新聞


当院には不定期に発行される院内新聞が存在します。

その名も、ラボ通。

実はこのラボ通、
培養室から他部署へのニュースレターとして誕生し、
他部署のスタッフへ情報発信をしています。
(培養室スタッフしか入室できないラボは、院内でも謎多き部署のようです)

その中でも、一押しのコーナーがこちら

「おしえて!たくまん」


たくまんこと
某パンツブログの培養士・岸田が担当するラボコラム。
☞某パンツブログはこちら!【精子力を改善しよう】


なかなか難しい培養関係の用語や、ポイントなどを
分かりやすく解説してくれます。

当初から患者さん向けにお出ししてもよいのでは?と
そわそわしていましたが




ついに!




ラボブログでおしえてたくまんを不定期連載いたします!


乞うご期待^^



培養室 戸内

先日、千葉の幕張で行われた
第36回日本受精着床学会総会・学術講演会に参加してきました。海の近くだからか、気温の割には暑さを余り感じず、快適に過ごせました。
今回、ラボからは3人の培養士が参加しましたので、その内容を簡単にご紹介します。

ひとつ目は、外気温の変化が精液所見と体外受精に与える影響についてです。

冬の寒い時期、体外受精で提出された精液カップを受け取ると精液カップがとても冷たく感じることがありました。
実は、精子は高温や低温に弱いということが研究により明らかになっています。精液カップが低温になっているということは、精液が冷え、精子の状態や受精卵の成長にも影響があるのではないかと考え検討してきました。

その結果、冬季(12月~3月)では夏季(6月~9月)に比べ、精子の運動率(*1)と良好胚盤胞発生率(*2)が低いことが分かりました。
(*1)精子の運動率・・・精液中の動いている精子の割合
(*2)良好胚盤胞発生率・・・細胞の数や密度が良好な胚盤胞に育った割合


当院では院内のメンズルームを利用して精子を提出していただくことも可能ですが、お仕事の都合やメンズルームの部屋数も限られており、ご自宅で採取し持参される方も大勢いらっしゃいます。
現在、精液を冷やさずに提出できる方法を模索中です。

ふたつ目は、
受精卵を培養するお皿(Well of the Well(WoW) dish)についてです。
現在当院では、1個のお皿の小部屋で受精卵を一つ一つ個別に培養しています。
WoW dishというのは、一つの部屋で受精卵を個別認識しつつ、集団で培養することができます。


1つの部屋で複数の受精卵を培養すると、お互いに良い影響を及ぼすといわれているのですが、発育が良くない胚と一緒に培養すると逆に悪い影響があるのではないかと考え研究を行いました。
検討の結果、発育の良くない胚を一緒に培養しても影響がないことが分かりました。今後も受精卵にとってより良い培養方法を目指して改善していきたいと考えています。

最後はIVMについてです。
一般的な体外受精治療では、体内で卵子を受精準備のできた状態(成熟卵)にまで育ててから、採卵し、体外で受精させます。
一方でIVMは、まだ受精準備のできていない若い卵子(未熟卵)を採卵し、体外で成熟卵に育ててから受精させる方法です。当院ではDr.が必要と判断した患者さんにIVMをお勧めしています。

体外受精の治療内容の違いによって、出生児の体重などに影響があるという報告があることから、今回は一般的な体外受精治療によって生まれた児IVMによる出生児の状況を比較しました。その結果、それぞれの出生児の状態に違いはみられませんでした。


学会に参加することで、新しい技術や情報を得て、今後の治療に活かしていければいいと思っています。

培養士 結城